XYZ2GRD

名前
書式
説明
オプション
グリッド値の精度

関連項目

名前

xyz2grd − アスキー又はバイナリテーブルをグリッドファイルフォーマットに 変換

書式

xyz2grd xyzfile −Ggrdfile −Ixinc[unit][=|+][/yinc[unit][=|+]] −Rwest/east/south/north[r] [ −A[n|z|u|l] ] [ −Dxname/yname/zname/scale/offset/title/remark ] [ −E[nodata] ] [ −F ] [ −H[i][nrec] ] [ −Nnodata ] [ −S[zfile] ] [ −V ] [ −Z[flags] ] [ −:[i|o] ] [ −bi[s|S|d|D][ncol] ] [ −fcolinfo ]

説明

xyz2grd は z 又は xyz テーブルを読んでバイナリグリッドファイルを作る 。 xyz2grd は一部の格子点にデータが入っていないときは報告する。このような 決定できない格子点はユーザによって指定された値に設定される[デフォルトは NaN ] 。 2 つ以上の値を持つ格子点はその平均値になる。オプションとして( −Z を用いて)、 1 列の z テーブルを全ての格子点が存在するものと仮定し て 読むことができる ( z テーブルはいくつかのフォーマットにすることができる 。下の −Z 参照)。

[xy]zfile

z 又は (x,y,z) の値を持つアスキー[又はバイナリ]ファイル 。 xyz 値は順番に並んでいる必要はない (バイナリ値については −b 参照)。 1 列の z テーブルは順番に並んでいて −Z が設定されていなければな らない。

−G

grdfile はバイナリ出力グリッドファイルの名前である。

−I

x_inc [及び随意で y_inc ] は格子間隔である。分を示すには m を、秒を示すには c を付けること。もし代わりに e, k, i, n のいず れ かの単位が付け加えられれば、それぞれ刻み幅はメートル、キロメ ートル、マイル、海里のいずれかと見なされ、その領域の中央の緯 度 における経度の等価な度単位に変換される(変換方法は ELLIPSOID に 依存する)。もし /y_inc が与えられて 0 に設定されて い れ ば 、 /x_inc と同じ値に再設定され、そうでない場合は緯度の度に変換され る。もし = が付加されていたら、対応する最大の x (東) 又は y ( 北) が与えられた刻み幅にちょうど一致するように微調整される [デ フォルトでは刻み幅は与えられた領域に合うように微調整される]。最 後に、刻み幅を与える代わりに、与えられた刻み幅に + を付加するこ とにより、必要な格子点の数を指定することができる。刻み幅は格 子 点 の数と領域から再計算される。再計算される刻み幅は格子保存グリ ッドか画素保存グリッドのどちらを選ぶかに依存する。詳細は付録 B を参照すること。

−R

xmin, xmax, ymin, ymax は対象とする領域を指定する。地理的領 域に対しては、これらの境界は西、東、南、北に対応し、小数値を 含 む度又は [+-]dd:mm[:ss.xxx][W|E|S|N] のフォーマットで指定できる 。東西南北の代わりに地図座標の左下と右上を使うときは r を付ける こ と 。 2 つの略号 −Rg −Rd は全球領域(それぞれ経度 0/360 又は -180/+180 と緯度 -90/+90 )を表す。暦時間座標系に対しては相対 時 間(選択された TIME_EPOCH に対して相対的で、選択された TIME_UNIT を単位とする。 t−JX|x に付けること)又は [date]T[clock] 形式 の絶対時刻(T−JX|x に付けること)のどちらかを与えることができ る。少なくとも dateclock のどちらかが存在していなければなら ない。 T は常に必要である。 date の文字列は [-]yyyy[-mm[-dd]] ( グレゴリオ暦)又は yyyy[-Www[-d]] (ISO 週暦)の形式でなければなら ない。 clock の文字列は hh:mm:ss[.xxx] の形式でなければならない 。区切り文字を利用する場合にはその型と位置が指定どおりでなけ れ ばならない(ただし入出力と描画フォーマットは変更可能である)。

オプション

−A

同じ格子点に属する複数の値を合計する ( −Az と同じ)。単に各 格子点に割り当てられたデータ点の数を数えるには n を付けること。 各格子点の最低(最小)又は最高(最大)値を見つけるにはそれぞれ l 又 は u を付けること。 [デフォルト( −A オプション無し)では平均値を 計算する]。 −Z が与えられると無視される。

−D

xname, yname, zname, scale, offset, title, 及び remark の値 を与える。これらの値の一部をそのままにしておくには、値に = を指 定すること。

−E

ESRI ArcInfo アスキー交換グリッドフォーマットファイルを GMT グリッドに変換する。グリッドで NaN に設定されるデータ値 nodata を 付 け る こ と [デフォルトはファイルの随意の 6 行目を読んで nodata を取得する]。通常 −R, −I, 及び −F で与えられる値は ESRI ヘッダから代わりに決定される。

−F

画素保存にする[デフォルトは格子保存]。

−H

入 力 フ ァ イルにヘッダ行がある時に使う。ヘッダ行の数は .gmtdefaults4 ファイルを編集することにより変更できる。このオ プ シ ョンが使われた場合、 GMT のデフォルトではヘッダ行は 1 行であ る。入力データだけにヘッダ行が必要な場合は −Hi を使うこと [デフ ォルトでは入力データにヘッダ行があればそれも出力される]。バイナ リデータには使わないこと。

−N

データ無し。 xyz 値の入力の無い格子点をこの値に設定する[ デ フォルトは NaN]。 z テーブルについては、このオプションは nodata に等しい z を NaN に置き換えるのに使われる。

−S

入力のバイト順のスワップのみ行う。グリッドファイルは作ら れ な い。 −Z オプションも与えなければならない。出力は zfile (又は 与えられなければ標準出力)に書き出される。

−V

冗長モードを選択する。標準エラー出力に経過報告を送る[デフォ ルトでは「黙って」実行する]。

−Z

1 列のアスキー[又はバイナリ]テーブルを読み込む。これは全て の格子点が存在し flags に含まれる指定した配列方式に従って並べら れ ていることを想定している。入ってくるデータが行を表すときは、 最初の列が y = ymax なら flags を T(op) 、最初の列が y = ymin な ら B(ottom) で始めること。それから、 LR を付けて最初の要 素が行の左と右のどちらから始まるか示すこと。列によるフォーマ ッ ト も同様で、最初の列を LR で決め、次に TB で列の最初の 要素を決めること。格子線に保存されたグリッドについて、データ が x について周期的だが、入ってくるデータが x = xmax における(余分 な)列を含んでいないときは x を付けること。 y = ymax における 余 分 な行が無く y について周期的なデータについては y を付けること 。最初の n バイト(おそらくヘッダ)を飛ばすには sn を付けること。 バイトの順序をスワップするには w を付けること。いくつかのデータ のタイプから 1 つを選ぶこと( a 以外全てバイナリ)。

a アスキー表現
c
符号付き 1 バイト文字
u
符号無し 1 バイト文字
h
2 バイト整数
i
4 バイト整数
l
倍長( 4 又は 8 バイト)整数[アーキテクチャ依存!]
f
4 バイト浮動小数点単精度
d
8 バイト浮動小数点単精度

デフォルトのフォーマットはアスキー数の走査線方向 、 す な わ ち −ZTLa である。 −Z は 1 列の入力のみに適用されるので注意。

−:

入出力の(経度、緯度)と(緯度、経度)を入れ替える [デフォルト は(経度、緯度)]。 i を付けると入力のみが、 o を付けると出力のみ が入れ替わる [デフォルトでは両方入れ替わる]。

−bi

バイナリ入力を選択する。単精度に対しては s を付けること [ デフォルトは d (倍精度)]。大文字の S (又は D) にするとバイト ス ワ ップを行う。随意で、バイナリファイルの列数がこのプログラムで 必要な列数を越えるときは、バイナリファイルの列数 ncol を付け る こと [デフォルトは 3 入力列]。このオプションは xyz 入力ファイル にのみ適用される。 z テーブルについては −Z 参照。

−f

入出力列の特殊フォーマットを使う(時間又は地 理 デ ー タ) 。 i(nput) 又は o(utput) を指定すること [デフォルトでは入力と出力 の両方]。コンマ区切りで 1 列以上(又は列の範囲)を与えること。 各 列 又 は 列 の範囲の項目に対して T (絶対暦時刻)、 t (選択された TIME_EPOCH に対する相対時間)、 x (経度)、 y (緯度)、 f ( 小 数) の いずれかを付けること。 −f[i|o]g−f[i|o]0x,1y (地理座標)の 省略形である。

グリッド値の精度

入力データの精度に関わらず、グリッドファイルを GMT のプログラムは 4 バ イ ト浮動小数点配列として内部に値を持っている。これはメモリの節約のため であり、更には全ての実数は 4 バイト浮動小数点値を用いて格納することが可 能だからである。より高精度のデータ(すなわち倍精度値)は一度 GMT がグリッ ド処理をして新しいグリッドを出力すると精度を失うだろう。データ処理の 時 に 精度の損失を制限するにはデータを処理する前に規格化することを常に考慮 すべきである。

hawaii_grv.xyz のアスキーデータからグリッドファイルを作る。

xyz2grd hawaii_grv.xyz −Ddegree/degree/mGal/1/0/"Hawaiian Gravity"/"GRS-80 Ellipsoid used" −Ghawaii_grv_new.grd −R198/208/18/25 −I5m −V

バイナリ( 3 列、単精度)の走査線方向のデータ raw.b からグリッドファイ ル を作る。

xyz2grd raw.b −Dm/m/m/1/0/=/= −Graw.grd −R0/100/0/100 −I1 −V −Z −b3

-9999 の値がデータ無しを示す、 NGDC global relief Data CD-ROM にある生 バイナリの USGS DEM ( 2 バイト整数)の走査線方向のデータ topo30. から グ リ ッドファイルを作るには、 ( Sun 等の)一部のマシンでは次のようにしてバ イト順を逆にしなければならない。

xyz2grd topo30. −Dm/m/m/1/0/=/= −Gustopo.grd −R234/294/24/50 −I30c −N-9999 −V −ZTLhw

異なるバイト順を用いるマシンで書かれた 4 バイト浮動小数点のバイナリファ イルを受け取ったとする。このバイト順を次のようにしてスワップする。

xyz2grd floats.bin −Snew_floats.bin −V −Zf

関連項目

GMT(l), grd2xyz(l), grdedit(l)