GRDVOLUME

名前
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オプション

注意
関連項目
文献

名前

grdvolume − 等値線の内側の曲面の下の体積を計算する

書式

grdvolume grdfile [ −Ccval or −Clow/high/delta ] [ −Lbase ] [ −Rwest/east/south/north[r] ] [ −S[k] ] [ −T ] [ −V[l] ] [ −Zfact[/delta] ]

説明

grdvolume は 2 次元バイナリグリッドファイルを読んで与えられた等値線(与 えられなければゼロ)によって特定される曲面と平面の間に含まれる体積を計算 し、面積、体積、及び最大平均高度(体積/面積)を報告する。代わりに、等値線 の範囲を指定すると grdvolume は全ての等値線に対してその内部の体積と面積 を決定する。最大平均高度(体積/面積)をつくる等値線も報告される。この特徴 を grdfilter とともに使って最適頑健セパレータ [Wessel, 1998] を設計する ことができる。

grdfile

入力 2 次元バイナリグリッドファイルの名前。

オプション

オプションフラグとそれに付属する引き数の間にスペースを入れないこと。

−C

cval の等値線の内側の面積と体積を求める。代わりに、 low か ら high までの delta ごとの全ての等値線を用いることもできる [デ フォルトではグリッド全体の面積と体積を返す]。面積は等値線の平面 で計測される。

−L

等値線の高さから base までの体積も加える [デフォルトのベ ー スは等値線]。

−S

度をメートルに変換する。 km にするには k を付けること[デフ ォルトはカルテジアン]。

−T

( −C で等値線サーチが選択されているとき)最適な等値線値を 見 つけるために最大高度ではなく曲率最小を用いる。

−R

xmin, xmax, ymin, ymax は対象とする領域を指定する。地理的領 域に対しては、これらの境界は西、東、南、北に対応し、小数値を 含 む度又は [+-]dd:mm[:ss.xxx][W|E|S|N] のフォーマットで指定できる 。東西南北の代わりに地図座標の左下と右上を使うときは r を付ける こ と 。 2 つの略号 −Rg −Rd は全球領域(それぞれ経度 0/360 又は -180/+180 と緯度 -90/+90 )を表す。暦時間座標系に対しては相対 時 間(選択された TIME_EPOCH に対して相対的で、選択された TIME_UNIT を単位とする。 t−JX|x に付けること)又は [date]T[clock] 形式 の絶対時刻(T−JX|x に付けること)のどちらかを与えることができ る。少なくとも dateclock のどちらかが存在していなければなら ない。 T は常に必要である。 date の文字列は [-]yyyy[-mm[-dd]] ( グレゴリオ暦)又は yyyy[-Www[-d]] (ISO 週暦)の形式でなければなら ない。 clock の文字列は hh:mm:ss[.xxx] の形式でなければならない 。区切り文字を利用する場合にはその型と位置が指定どおりでなけ れ ばならない(ただし入出力と描画フォーマットは変更可能である)。

−V

冗長モードを選択する。標準エラー出力に経過報告を送る[デフォ ルトでは「黙って」実行する]。 (等値線サーチが選択されてい る と き)それぞれの等値線で試した結果を全て見るには l を付けること。

−Z

随意でデータから shift を差し引いて fact でスケールする [デ フォルトではスケーリング無し] ( −C, -L の数はこのスケーリングの 後で値を参照する)。

表面 hawaii_topo.grd (高度の単位は km) の下の体積を km^3 で求める。

grdvolume hawaii_topo.grd −Sk

表面 peaks.grd と等値線 z = 250 の間の体積を求める。

grdvolume peaks.grd −Sk −C250

フ ァイル peaks.grd で体積の表面積に対する比を最大にする等値線を 100 か ら 300 までの範囲で 10 刻みで探す。

grdvolume peaks.grd −Sk −C100/300/10 > results.d

前の例の全ての等値線について面積と体積を見る。

grdvolume peaks.grd −Sk −Vl −C100/300/10 > results.d

注意

grdvolume は格子線及び格子セル指向グリッドを区別する。どちらの場合も 面 積 と体積はグリッドの端まで計算される。これは最初の場合には端の格子セル はその面積(及び体積)の半分のみ寄与し、一方で第 2 の場合には全ての格子セ ル が完全に使われることを意味する。例外は −C フラグが使われたときであり 、等値線は最も外側の格子点を越えていかないので、どちらの格子タイプも 同 等 に扱われる。これは −C フラグが使われたときに格子セル指向グリッドの外 側の縁が無視されることを意味する。

関連項目

GMT(l), grdfilter(l)

文献

Wessel, P., 1998, An empirical method for optimal robust regional-residual separation of geophysical data, Math. Geol., 30(4), 391−408.