BLOCKMEDIAN

名前
書式
説明
オプション
アスキー形式の精度

関連項目

名前

blockmedian − L1 ノルムによりブロック平均の (x,y,z) データを求めるフィ ルタ

書式

blockmedian [ xyz[w]file(s) ] −Ixinc[unit][=|+][/yinc[unit][=|+]] −Rxmin/xmax/ymin/ymax[r] [ −C ] [ −E ] [ −F ] [ −H[i][nrec] ] [ −Q ] [ −Tquartile ] [ −V ] [ −W[io] ] [ −:[i|o] ] [ −b[i|o][s|S|d|D][ncol] ] [ −f[i|o]colinfo ]

説明

blockmedian は任意の位置の (x,y,z) の 3 要素 [又は随意で重みを加えた 4 要素 (x,y,z,w)] を標準入力 [又は xyz[w]file(s) から読み込んで、 −R 及び −I の引き数によって定義されたグリッド領域にある空でない全てのブロックに ついての中央の位置と値を、標準出力に書き出す。 surface を実行する前に、 短 波 長 の エ イ リ ア シングを避けるための前処理用として、 blockmean, blockmedian, blockmode のいずれかを使うべきである。これらのルーチンは、 一 般 に (x,y,z) デ ー タ を 間 引 く か平均するためにも有用である。 .gmtdefaults4 ファイルの中の D_FORMAT というパラメータを編集するか、 単 精 度あるいは倍精度の記憶領域を用いたバイナリの入出力を選ぶことによって 、出力フォーマットの精度を変更することができる。

xyz[w]file(s)

(x,y,z[,w]) のデータ値を持つ 3 [又は 4 ]列のアスキーファイル [ 又 はバイナリ、 −b 参照]。 [w] はデータに対する随意の重みである 。ファイルを指定しないときは、 blockmedian は標準入力から読み込 む。

−I

x_inc [及び随意で y_inc ] は格子間隔である。分を示すには m を、秒を示すには c を付けること。もし代わりに e, k, i, n のいず れ かの単位が付け加えられれば、それぞれ刻み幅はメートル、キロメ ートル、マイル、海里のいずれかと見なされ、その領域の中央の緯 度 における経度の等価な度単位に変換される(変換方法は ELLIPSOID に 依存する)。もし /y_inc が与えられて 0 に設定されて い れ ば 、 /x_inc と同じ値に再設定され、そうでない場合は緯度の度に変換され る。もし = が付加されていたら、対応する最大の x (東) 又は y ( 北) が与えられた刻み幅にちょうど一致するように微調整される [デ フォルトでは刻み幅は与えられた領域に合うように微調整される]。最 後に、刻み幅を与える代わりに、与えられた刻み幅に + を付加するこ とにより、必要な格子点の数を指定することができる。刻み幅は格 子 点 の数と領域から再計算される。再計算される刻み幅は格子保存グリ ッドか画素保存グリッドのどちらを選ぶかに依存する。詳細は付録 B を参照すること。

−R

xmin, xmax, ymin, ymax は対象とする領域を指定する。地理的領 域に対しては、これらの境界は西、東、南、北に対応し、小数値を 含 む度又は [+-]dd:mm[:ss.xxx][W|E|S|N] のフォーマットで指定できる 。東西南北の代わりに地図座標の左下と右上を使うときは r を付ける こ と 。 2 つの略号 −Rg −Rd は全球領域(それぞれ経度 0/360 又は -180/+180 と緯度 -90/+90 )を表す。暦時間座標系に対しては相対 時 間(選択された TIME_EPOCH に対して相対的で、選択された TIME_UNIT を単位とする。 t−JX|x に付けること)又は [date]T[clock] 形式 の絶対時刻(T−JX|x に付けること)のどちらかを与えることができ る。少なくとも dateclock のどちらかが存在していなければなら ない。 T は常に必要である。 date の文字列は [-]yyyy[-mm[-dd]] ( グレゴリオ暦)又は yyyy[-Www[-d]] (ISO 週暦)の形式でなければなら ない。 clock の文字列は hh:mm:ss[.xxx] の形式でなければならない 。区切り文字を利用する場合にはその型と位置が指定どおりでなけ れ ばならない(ただし入出力と描画フォーマットは変更可能である)。

オプション

−C

出力位置としてブロックの中心を使う[デフォルトでは中央値の位 置を使う]。 −C−Q よりも優先される。

−E

各ブロックについて s (中央値の L1 スケール)、 l (最小値) 、 h ( 最 大 値) を 含 む 拡 張 レ ポ ー トを出力する。出力順序は x,y,z,s,l,h[,w] となる[デフォルトでは x,y,z[,w] を出力する]。 w の出力については −W を参照すること。

−F

ブロックの中心を画素保存にする[デフォルト:格子保存] (保存形 式は GMT クックブック付録 B のグリッドファイルフォーマットで 定 義されている)。各ブロックは、格子点の位置に最も近い点の位置にな る。例えば、 −R10/15/10/15 で −I1 の場合は、 −F オプションが あ れ ば 10 <= (x,y) < 11 は 25 ブロック中の 1 つになる。なければ 9.5 <= (x,y) < 10.5 は 36 ブロック中の 1 つになる。

−H

入力ファイルにヘッダ行がある時に使う。 ヘ ッ ダ 行 の 数 は .gmtdefaults4 ファイルを編集することにより変更できる。このオプ ションが使われた場合、 GMT のデフォルトではヘッダ行は 1 行で あ る。入力データだけにヘッダ行が必要な場合は −Hi を使うこと [デフ ォルトでは入力データにヘッダ行があればそれも出力される]。バイナ リデータには使わないこと。

−Q

(より速く)中央値 z とその z のある (x, y) を見つける [デフ ォルトでは中央値の x, 中央値の y, 中央値の z を見つける]。

−T

求める分布の quartile (四分位数)を設定する [デフォルトは 中 央値を求める 0.5 ]。ここでは 0 < quartile < 1 である。

−V

冗長モードを選択する。標準エラー出力に経過報告を送る [デフ ォルトでは「黙って」実行する]。

−W

重み付けの変更をする。重み付けをしない入出力は x,y,z の 3 列 からなる。重み付けをした入出力は x,y,z,w の 4 列からなる。入 力で重み付けをするとブロック内で加重平均が行われる。後で複数 の 計 算を組み合わせる等のために、重みの和を出力させることができる 。重み付きの入出力に対しては −W を、重み付きの入力のみに対し て は −Wi を、重み付きの出力のみに対しては −Wo を使う [デフォルト では重みなしの入出力を使う]。

−:

入出力の(経度、緯度)と(緯度、経度)を入れ替える [デフォル ト は(経度、緯度)]。 i を付けると入力のみが、 o を付けると出力のみ が入れ替わる [デフォルトでは両方入れ替わる]。

−bi

バイナリ入力を選択する。単精度に対しては s を付けること [ デ フォルトは d (倍精度)]。大文字の S (又は D) にするとバイトス ワップを行う。随意で、バイナリファイルの列数がこのプログラム で 必 要な列数を越えるときは、バイナリファイルの列数 ncol を付ける こと [デフォルトは 3 ( −Wi 設定時は 4 )]。

−bo

バイナリ出力を選択する。単精度に対しては s を付けること [ デ フォルトは d (倍精度)]。大文字の S (又は D) にするとバイトス ワップを行う。随意で、バイナリ出力ファイルの必要な列数 ncol を 付 けること [デフォルトは 3 ( −Wo 設定時は 4 )]。 −E を使うと 3 列追加される。

−f

入出力列の特殊フォーマットを使う(時間又は地 理 デ ー タ) 。 i(nput) 又は o(utput) を指定すること [デフォルトでは入力と出力 の両方]。コンマ区切りで 1 列以上(又は列の範囲)を与えること。 各 列 又 は 列 の範囲の項目に対して T (絶対暦時刻)、 t (選択された TIME_EPOCH に対する相対時間)、 x (経度)、 y (緯度)、 f ( 小 数) の いずれかを付けること。 −f[i|o]g−f[i|o]0x,1y (地理座標)の 省略形である。

アスキー形式の精度

数値データのアスキー出力形式は .gmtdefaults4 ファイルのパラメータによっ て 決まる。緯度経度は OUTPUT_DEGREE_FORMAT に従ってフォーマットされ、一 方、他の値は D_FORMAT に従ってフォーマットされる。フォーマットの結果 と し て出力の精度が落ちて、その先の処理に影響する可能性があることに注意す ること。十分な精度で出力されていないと思ったら、バイナリ出力に変更する( も し使えるなら −bo とする)か、 D_FORMAT の設定を用いてより多くの桁数を 指定すること。

hawaii_b.xyg の中の倍精度のバイナリデータから縦 5 分・横 5 分のブロック 中央値を求めてアスキーテーブルを出力するには次を実行する。

blockmedian hawaii_b.xyg −R198/208/18/25 −I5m −bi3 > hawaii_5x5.xyg

関連項目

blockmean(l), blockmode(l), GMT(l), gmtdefaults(l), nearneighbor(l), surface(l), triangulate(l)