名前

       backtracker - 流線やホットスポットトラックを進めたり戻した
りします


概要

       backtracker [infile(s)] -Estage_file [ -A[young/old]  ]  [
-C ] [ -Df|b ] [ -H[nrec] ] [ -Lf|tstep ] [ -Nupper_age ]
[ -Sfilestem ] [ -Tzero_age ] [ -V ] [ -: ] [ -bi[s][n] ]
[ -bo[s][n] ]


記述

       backtracker は (経度, 緯度, 年代) を infiles [または標準
入力] から読んで指定したステージの極 (オイラー) 回転により
投影される (x,y,t) 座標を計算します。最終的な位置 [デフォ
ルト] だけを計算することもできますし、最初と最後の位置の間
でサンプルされたトラックを作ることもできます。前者のモード
では、最初の 3 列は (経度,緯度,年代) でなければなりません
が、その後に追加データをつけることができます。
オプションフラッグと関連する引数の間に空白は入りません。オ
プションフラッグには大文字を使い、その付属コードには小文字
を使います。

infile(s)
投影するデータファイル。与えられないときは、標準入力
が読み込まれます。

-E ステージ極と拡大角度を持つファイルを与えます。この
ファイルには各ステージに1つのレコードが含まれていな
ければなりません; 各レコードは次のフォーマットから
なっていなければなりません:

lon lat tstart tstop ccw-angle

ここで時間の単位は Ma でその他の単位は度です。最も
古いステージが最初に来なければなりません。 tstart
はそのステージが始まる時間 (最も古い年代) です。空
行と最初の列に # が含まれるレコードは無視されます。


オプション

       -A     -Lb|f とともに用いてトラックの出力を young および
 old の制限に予測した年代が合うようなセクションだけ
に制限します。代わりに -LB|F を用いると制限はステー
ジIDに適用します。制限が与えられなければ各海山に対
する個々の制限が入力ファイルの 4 および 5 列目にあ
るものと見なされます。

-C 後退ステージ極 [デフォルト] の代わりに全復元極 (有
限極) を仮定します。ファイルフォーマットは最も新し
い回転が最初に来なければならないことと tstart の列
がオプション (0 Ma と仮定)であることを除いてステー
ジ極のフォーマットと同じです。

-D 進む方向を設定します: -Df で時間軸の順方向に、 -Db
 で逆方向に進みます [デフォルト]。

-H 入力ファイルにヘッダレコードがあります。ヘッダレコ
ードの数は .gmtdefaults ファイルを編集することによ
り変更できます。このオプションが使われた場合、 GMT
のデフォルトではヘッダレコードは1行です。

-L 最初と最後の位置の間でサンプルするパスを指定します:
 -Lf は流線を引き、 -Lb はバックトラック (ホットスポ
ットトラック) のパスを引きます。サンプリング間隔を
km 単位で付けます。 -LF または -LB を用いると、出力
の3列目にはステージID (1 が最も新しい) が入ります
 [デフォルトはトラックに沿った年代]。

-N 最大の年代を設定して時間的に最も古いステージを後方
へ拡張します [デフォルトでは拡張しません]。

-S -L を設定すると、トラックは普通に複数セグメントファ
イルとして標準出力に書き出されます。 filestem を指
定すると各トラックは filestem.# に書き出されます。
ここで # はトラック番号です。トラック番号は出力の4
列目にもコピーされます。

-T 現在の時間を設定します [デフォルトは 0 Ma]。

-V 冗長モードを選択します。標準エラー出力に経過報告を
送ります[デフォルトでは"静かに"走ります]。

-: 入出力の(経度,緯度)と(緯度,経度)を入れ替えます。[デ
フォルトは(経度,緯度)です]。地理座標のみに適用されま
す。

-bi バイナリ入力を選択します。単精度に対しては s を付け
加えます[デフォルトは倍精度です]。バイナリファイルの
列数に応じて n を付け加えてください[デフォルトは 3
 です]。

-bo バイナリ出力を選択します。単精度に対しては s を付け
加えます[デフォルトは倍精度です]。


用例

       ファイル seamounts.d の (x,y,t) の点を DC85.d のオイラー極
を用いてその起源 (ホットスポットを想定) まで戻します。

backtracker seamounts.d -Db -EDC85.d > newpos.d

いくつかの3列、バイナリ、倍精度のファイルに入っている
 (x,y,t) の点から流線を前方に投影します。

backtracker points.* -Df -EDC85.d -Lf25 -bo -bi3 > lines.b

このファイルから psxy -M を用いてプロットすることができます。


関連事項

       gmt(l),  project(l), mapproject(l), hotspotter(l) originator(l)


参考文献

       Wessel, P., 1999, "Hotspotting" tools released, EOS Trans.
AGU, 80 (29), p. 319.



1 Mar 2002 BACKTRACKER(l)

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