PSCONTOUR

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名前

pscontour − 直接三角化により xyz データを等値線にする

書式

pscontour xyzfile −Ccptfile −Jparameters −Rwest/east/south/north[r] [ −A[-][labelinfo] ] [ −B[p|s]parameters ] [ −D[dumpfile] ] [ −Eview_az/view_el ] [ −G[d|f|n|l|L|x|X]params ] [ −H[i][nrec] ] [ −I ] [ −K ] [ −Lpen ] [ −M[flag] ] [ −N ] [ −O ] [ −P ] [ −S ] [ −Tindexfile ] [ −U[/dx/dy/][label] ] [ −V ] [ −W[+]pen ] [ −X[a|c|r][x-shift[u]] ] [ −Y[a|c|r][y-shift[u]] ] [ −ccopies ] [ −:[i|o] ] [ −b[i|o][s|S|d|D][ncol] ]

説明

pscontour はアスキー[又はバイナリ]の xyz ファイルを読んで三角化により生 の等値線図を作成する。デフォルトでは、最適ドローネー三角化が実行され る ( GMT のインストールの際に Shewchuck [1996] 又は Watson [1982] の方法を 選択することができる) が、ユーザが随意で有限要素モデリングで用いられ る 三角網のようなネットワーク情報を含む第 2 のファイルを与えることもできる 。等値線に加え、カラーパレットファイルに従い等値線の間を塗りつぶすこ と もできる。

xyzfile

等 値線に使われる生のアスキー(又はバイナリ、−b 参照)の xyz デー タ。

−C

カラーパレットファイルの名前。表面を塗りたいときは分離し た 色 を指定しなければならない (−I) 。目盛フラグを立てた等値線だけ に目盛が付けられる。

−J

地図の図法を選択する。尺度は UNIT/degree 、1:xxxxx 、 又 は UNIT 単 位 の 幅 (オプションを大文字にする) である。 UNIT は .gmtdefaults4 で設定された MEASURE_UNIT によって cm 、インチ 、 又は m になるが、 c, i, m を scale/width の値に付けることによっ て、コマンドライン上で上書き変更することができる。地図の高さ 、 最 大 の大きさ、最小の大きさを指定するには、それぞれ h, +, - を width に付けること。

詳細は psbasemap の man ページを参照すること。

円筒図法:

−Jclon0/lat0/scale (カッシーニ図法)
−Jj
lon0/scale (ミラー図法)
−Jm
scale (メルカトル図法 - 投影中心はグリニッジ子午線と赤道)
−Jm
lon0/lat0/scale (メルカトル図法 - 中心子午線と標準緯度 を 設 定)
−Joa
lon0/lat0/azimuth/scale (斜めメルカトル図法 - 投影中心と方 位角を設定)
−Job
lon0/lat0/lon1/lat1/scale (斜めメルカトル図法 - 2 点を設定)
−Joc
lon0/lat0/lonp/latp/scale (斜めメルカトル図法 - 中心点と極 を設定)
−Jq
lon0/scale (等距円筒図法 (Plate Carree))
−Jt
lon0/scale (TM - 横メルカトル図法、赤道は y = 0)
−Jt
lon0/lat0/scale (TM - 横メルカトル図法、原点を設定)
−Ju
zone/scale (UTM - ユニバーサル横メルカトル図法)
−Jy
lon0/lats/scale (基本円筒図法)

方位図法:

−Jalon0/lat0/scale (ランベルト正積方位図法)
−Je
lon0/lat0/scale (正距方位図法)
−Jf
lon0/lat0/horizon/scale (心射図法)
−Jg
lon0/lat0/scale (正射図法)
−Js
lon0/lat0/[slat/]scale (一般平射図法)

円錐図法:

−Jblon0/lat0/lat1/lat2/scale (アルベルス正積円錐図法)
−Jd
lon0/lat0/lat1/lat2/scale (正距円錐図法)
−Jl
lon0/lat0/lat1/lat2/scale (ランベルト正角円錐図法)

様々な図法:

−Jhlon0/scale (ハンメル図法)
−Ji
lon0/scale (正弦曲線図法=サンソン図法)
−Jk
[f|s]lon0/scale (エッケルト IV (f) 及び VI (s) 図法)
−Jn
lon0/scale (ロビンソン図法)
−Jr
lon0/scale (ヴィンケル第 3 式図法)
−Jv
lon0/scale (ファン・デア・グリンテン図法)
−Jw
lon0/scale (モルワイデ図法)

非地理的図法:

−Jp[a]scale[/origin][r|z] (極座標 (theta,r))
−Jx
x-scale[d|l|ppow|t|T][/y-scale[d|l|ppow|t|T]] (線形、対数 、 指数スケーリング)

−R

xmin, xmax, ymin, ymax は対象とする領域を指定する。地理的領 域に対しては、これらの境界は西、東、南、北に対応し、小数値を 含 む度又は [+-]dd:mm[:ss.xxx][W|E|S|N] のフォーマットで指定できる 。東西南北の代わりに地図座標の左下と右上を使うときは r を付ける こ と 。 2 つの略号 −Rg −Rd は全球領域(それぞれ経度 0/360 又は -180/+180 と緯度 -90/+90 )を表す。暦時間座標系に対しては相対 時 間(選択された TIME_EPOCH に対して相対的で、選択された TIME_UNIT を単位とする。 t−JX|x に付けること)又は [date]T[clock] 形式 の絶対時刻(T−JX|x に付けること)のどちらかを与えることができ る。少なくとも dateclock のどちらかが存在していなければなら ない。 T は常に必要である。 date の文字列は [-]yyyy[-mm[-dd]] ( グレゴリオ暦)又は yyyy[-Www[-d]] (ISO 週暦)の形式でなければなら ない。 clock の文字列は hh:mm:ss[.xxx] の形式でなければならない 。区切り文字を利用する場合にはその型と位置が指定どおりでなけ れ ばならない(ただし入出力と描画フォーマットは変更可能である)。

オプション

オプションフラグとそれに付属する引き数の間にスペースを入れないこと。

−A

- を付けると全ての目盛が無効になる。オプションの labelinfo はラベルの書式を制御するためのもので、制御のための記述を結合 し た以下の文字列で構成される。

+aangle

目 盛の角度を固定する。 +an とすると等値線に垂直に、 +ap とすると等値線に平行[デフォルト]になる。

+cdx[/dy]

ラベルとオプションのテキストボックスの間の間隔を設定する 。 c|i|m|p を付けて単位を指定するか、 % を付けてラベルの フォントサイズ [15%] のパーセンテージを指定することが で きる。

+ffont

希 望 す る フ ォ ントを設定する[デフォルトは ANNOT_FONT_PRIMARY]。

+g[color]

不透明なテキストボックスを選ぶ[デフォルトは透明]。随意で 色を指定できる[デフォルトは PAGE_COLOR]。

+jjust

ラベルの位置を設定する[デフォルトは CM]。

+kcolor

テ キ ス ト ラ ベ ル の 色 を 設 定 す る[ デ フォルトは COLOR_BACKGROUND ]。

+llabel

一定のラベルテキストを設定する。

+Lflag

以下の指定されたフラグによるラベルテキストを設定 する。

+Lh

現在の複数セグメントのヘッダからラベルを採用 する (セグメントフラグに続く最初の単語を使わない と きは、最初に埋め込まれた −Llabel オプションか ら読み取られる)。

+Ld

線に沿ったカルテジアン座標上の距離をラベルに 用いる。単位として c|i|m|p を付けること[デフォル トは MEASURE_UNIT ]。

+LD

実際の地図上の距離を計算する。単 位 と し て d|e|k|m|n を付けること [デフォルトはラベルの配置 がそのアルゴリズムで指定されたのと同じ単位を使っ た線に沿った地図上の距離に基づいていない限り d ( 度)]。

+Lf

固定ラベル位置ファイルの 2 列目の後のテキ ス トをラベルとして使う。固定ラベル位置設定が必要。

+Lx

xfile.d のヘッダを使う以外は +Lh と同じ。 交 差ファイルオプションが必要。

+o

角の丸い長方形のテキストボックスを選ぶ[デフォルトは

普通の長方形]。曲がった文字列 (+v) 適用できないし、不 透 明なテキストボックスでしか意味が無い。

+p[pen]

テキストボックスの枠を描く[デフォルトは枠無し]。随意で枠 のペン属性を指定できる[デフォルトは幅 = 0.25p 、色 = 黒 、 テクスチャ = 実線]。 pen (ペン属性)はコンマで区切られ た width, color, texture のリストで、それぞれはオプシ ョ ンである。 width (幅)は長さの単位(ポイント、センチメート ル、インチ)又は faint, thin[ner|nest], thick[er|est], fat[ter|test], obese のいずれかで指定することができる。 color (色)はグレースケール (0−255) 又はカラー (r/g/b, そ れ ぞ れ 範 囲 は 0−255; h-s-v, 範囲は 0−360, 0−1, 0−1; c/m/y/k, それぞれ範囲は 0−100%; 有効なカラー名) により指 定 で きる。 texture (テクスチャ)はダッシュ ‘-’ と点 ‘.’ の組合せである。

+rmin_rad

等値線の曲率半径が min_rad [デフォルトは 0 ]より小さな場 所にはラベルを配置しない。

+ssize

希望するフォントサイズをポイント単位で設定する[ デフォルトは 9 ]。

+uunit

全ての等値線のラベルに unit (単位)を 付 け る 。 unit の頭にハイフン (-) が付けるとラベルの値と単位の間の 隙間がなくなる。 unit が付いていないときはグリッドファイ ルの中にある単位が用いられる [デフォルトでは単位は付かな い]。

+v

等値線に沿って曲がったラベルにする[デフォルトでは ま っすぐなラベルになる]。

+w

ラベルの角度を推定するのに使われる (x, y) の点数を指 定する[デフォルトは 10 ]。

+=prefix

prefix を全ての等値線のラベルの前に付ける。 prefix の 頭 に ハイフン (-) が付けるとラベルの値と単位の間の隙間がな くなる [デフォルトでは付かない]。

−B

地図の枠の目盛とケバの間隔を設定 す る 。 全 て の 詳 細 は psbasemap の man ページを参照すること。

−D

各等値線の (x,y,z) 座標を等値線のセグメントごとに別々のファ イルにダンプする。ファイルには dumpfile_cont_segment[_i].xyz と いう名前が付く。ここで cont は等値線の値で segment は各等値線に 対するセグメント番号 (閉じた等値線には _i が付く) である。し か し −M−D と一緒に使うと代わりに 1 つのマルチセグメントのファ イルが作られる。

−E

方位角と仰角を度単位で指定することにより遠近図法の視点を 設 定する[デフォルトは 180/90]。

−G

等値線に沿ったラベルの配置を制御する。以下の 5 通りの制御ア ルゴリズムの中から選ぶこと。

−Gddist[c|i|m|p] 又は −GDdist[d|e|k|m|n]

小文字の d は描画上のラベルの間隔を c (cm), i (イン チ), m (メートル), p (ポイント)のいずれかの単位によって示すも のである。一方、大文字の De (m), k (km), m (マイル), n (海里), d (度)のいずれかの地図上の単位によって示すもの である[デフォルトは 10c 又は 4i ]。

−Gfffile.d

アスキーファイル ffile.d を読んで等値線に沿った位置に 合 うファイルの位置にラベルを配置する。不正確な位置や領域外 の点は飛ばされる。

−Gl|Lline1[,line2,...]

1 つ以上のコンマで区切られた直線セグメントの start ( 開 始) と stop (終了)の座標を与える。これらの線が等値線と交 差する位置にラベルは配置される。それぞれの line のフォー マ ッ ト は start/stop であり、 startstop は特定の点 lon/lat (経度/緯度)又は pstext で地図上の点を示すのに 使 わ れる [LCR][BMT] で与えられる 2 文字の XY のキーのいず れかである。 −GL は点の組を大円として解釈する[デフォルト は直線]。

−Gnn_label

等 値線に対する等距離なラベルの数を指定する[ 1 ]。大文字 の −GN は線の開始点ちょうどからラベルの配置を開始する[デ フォルトでは線の中央に配置する]。 −GN-1 は等値線の開始点 にラベルを配置し、一方 −GN+1 は等値線の終了点にラベル を 配置する。随意で /min_dist[c|i|m|p] を付けると連続するラ ベルの最小間隔が保たれる。

−Gx|Xxfile.d

複数セグメントファイル xfile.d を読んで等値線と xfile.d の 線の交差点にラベルを配置する。 −GX にすると最初に大円 に沿って線をサンプルし直す。

−H

入力ファイルにヘッダ行がある時に使う。 ヘ ッ ダ 行 の 数 は .gmtdefaults4 ファイルを編集することにより変更できる。このオプ ションが使われた場合、 GMT のデフォルトではヘッダ行は 1 行で あ る。入力データだけにヘッダ行が必要な場合は −Hi を使うこと [デフ ォルトでは入力データにヘッダ行があればそれも出力される]。

−I

カラーパレットテーブルを用いて三角形に色を塗る。

−Jz

鉛直方向のスケールを設定する (3 次元地図用)。設定 方 法 は −Jx と同じ。

−K

さらに PostScript コードが後に続くときに使用する [デフォル トでは描画システムを終了する]。

−L

指定したペン属性を用いて下敷きの三角網を描く[デフォルトでは 網 は 描 か れない]。 pen (ペン属性)はコンマで区切られた width, color, texture のリストで、それぞれはオプションである。 width ( 幅) は 長 さの単位(ポイント、センチメートル、インチ)又は faint, thin[ner|nest], thick[er|est], fat[ter|test], obese のいずれ か で 指定することができる。 color (色)はグレースケール (0−255) 又 はカラー (r/g/b, それぞれ範囲は 0−255; h-s-v, 範 囲 は 0−360, 0−1, 0−1; c/m/y/k, それぞれ範囲は 0−100%; 有効なカラー名) によ り指定できる。 texture (テクスチャ)はダッシュ ‘-’ と点 ‘.’ の組 合せである。

−M

−D と一緒に使うと 1 つのマルチセグメントのファイルが作られ る。各等値線のセクションは第 1 列が flag でその後に等値線レベル が書かれたヘッダ行の後に続けられる。

−N

枠のところで等値線や画像をクリップしない [デフォルトでは領 域 −R の内部に合うようにクリップされる]。

−O

上書き描画モードを選択する [デフォルトでは新しい描画シス テ ムに初期化する]。

−P

縦置き描画モードを選択する [ GMT のデフォルトは横置きである 。これを変更するには gmtdefaults を参照すること]。

−S

指定領域の外側の入力点 xyz を全て無視する [デフォルトでは全 てのデータを三角化に使用する]。

−T

ネットワーク情報を含むファイル名を与える。各行には三角形に 対する 3 組の点が含まれていなければならない。 [デフォルトではこ れらをドローネーの三角化により計算する( triangulate 参照)]。

−U

図に Unix システムのタイムスタンプを入れる。図の左下隅に対 するスタンプの左下隅の相対的な位置を決めることができる。随意 で ラ ベ ル又は c (コマンドの文字列を入れる)を付けることができる。 GMT のパラメータ UNIX_TIMEUNIX_TIME_POS は外見に影響を及 ぼ す。詳細は gmtdefaults の man ページを参照すること。

−V

冗長モードを選択する。標準エラー出力に経過報告を送る [デフ ォルトでは「黙って」実行する]。

−W

等値線描画を選択し等値線のペン属性を設定する。 + フラグが設 定されているときは等値線の色は cpt ファイルにより与えられる( −C 参照)。

−X −Y

図の原点を現在の原点に対して (x-shift,y-shift) だけ動 か す 。随意で長さの単位 (c, i, m, p) を付けることができる。値の前 に a を付けると描画後に原点を元の位置に戻し、値の前に r [デフォ ルト]を付けると現在の原点を新しい位置として再設定する。 −O を使 うとデフォルトの (x-shift,y-shift) が (0,0) になり、そうでな い ときは (r1i, r1i) 又は (r2.5c, r2.5c) になる。代わりに、 c は現 在のページサイズに基づくページの中心を使って図を中央の座 標 (x 又は y) に動かす。

−c

図のコピー枚数を指定する[デフォルトは 1 ]。

−:

入出力の(経度、緯度)と(緯度、経度)を入れ替える[デフォルト は(経度、緯度)]。 i を付けると入力のみが、 o を付けると出力のみ が入れ替わる[デフォルトでは両方入れ替わる]。

−bi

バイナリ入力を選択する。単精度に対しては s を付けること[デ フォルトは d (倍精度)]。大文字の S (又は D) にするとバイトス ワ ッ プを行う。随意で、バイナリファイルの列数がこのプログラムで必 要な列数を越えるときは、バイナリファイルの列数 ncol を付ける こ と[デフォルトは 3 列]。ノード ID 用の 3 組の点 (−T) には 4 バイ ト整数を使うこと。

−bo

バイナリ出力を選択する。単精度に対しては s を付けること [ デ フォルトは d (倍精度)]。大文字の S (又は D) にするとバイトス ワップを行う。随意で、バイナリ出力ファイルの必要な列数 ncol を 付けること [デフォルトは 3 列]。

等 値線 (pen = 2) にカラーパレットファイル topo.cpt を使い、標準緯線 18 及び 24 度に沿って 0.5 インチ/度のランベルト正角円錐図法で、フ ァ イ ル topo.xyz から生の等値線図を作成する。

pscontour topo.xyz −R320/330/20/30 −Jl18/24/0.5i −Ctopo.cpt −W0.5p > topo.ps

三角網のノードの座標及び温度が temp.xyz に入っていてメッシュの配置は フ ァ イル mesh.ijk で与えられているとき、 temp.cpt の色を使用して三角網上 で得られた温度の数値解のカラー PostScript 画像を作成する。

pscontour temp.xyz −R0/150/0/100 −Jx0.1 −Ctemp.cpt −G −W0.25p > temp.ps

バグ

時 々画像に間違った色の細い線が現れることがある。これは丸めによる問題で .gmtdefaults4 ファイルの中の DOTS_PR_INCH を高い値にすると改善される こ とがある。

関連事項

GMT(l), grdcontour(l), grdimage(l), nearneighbor(l), psbasemap(l), psscale(l), surface(l), triangulate(l)

文献

Watson, D. F., 1982, Acord: Automatic contouring of raw data, Comp. & Geosci., 8, 97−101.
Shewchuk, J. R., 1996, Triangle: Engineering a 2D Quality Mesh Generator and Delaunay Triangulator, First Workshop on Applied Computational Geometry (Philadelphia, PA), 124-133, ACM, May 1996.
www.cs.cmu.edu/~quake/triangle.html