mgd77manage − MGD77+ ファイルの拡張列を管理する |
mgd77manage NGDC-ids [ −A[+]a|c|d|D|e|g|i|n|t|Tfileinfo ] [ −Cf|g|e ] [ −Dabbrev1,abbrev2,... ] [ −Eempty ] [ −Iabbrev/name/unit/t/scale/offset/comment ] [ −Ne|k|m|n ] [ −Q[value] ] [ −V ] [ −bi[s|S|d|D][ncol] ] |
mgd77manage は MGD77+ netCDF ファイルの拡張カスタム列の管理を扱う 。 1 列 以上の列を削除したり、新しい列を追加したり、既存の列を新しいデータに 更新したり、誤差補正情報( *.e77 ファイル)を与えたりすることができる。新 し いデータはテーブル( −b が使われていない限りアスキー)から得られたり、 既存の列とある理論的な数式に基づいて得られたり、あるいは航跡に沿った グ リッド ( GMT グリッド又はサンドウェル/スミスのメルカトル *.img グリッド から選ぶこと) のサンプリングから得られたりする。新しいデータは指定さ れ た 形式の追加データ列の形で MGD77+ ファイルに追加される。データファイル は変更され、新しいファイルは作られない。詳しい議論については、下の「 議 論」のセクションを参照すること。 |
NGDC-ids |
は 5 種類の指定子のうちの 1 つ以上になりうる。 |
オプションフラグとそれに付属する引き数の間にスペースを入れないこと。 |
−A |
新しいデータ列を追加する。ファイルに同じ省略形の既存の列 が 既 に存在するときは念のためファイルの更新は行わないようにしてい る。この設定を打ち消すには −A+ を設定すること (しかしながら、最 初 に既存の列を削除してからでないと更新できない場合もある。その ようなときには警告される)。列のソースコードを a, c, d, D, e, g, i, n, t, 又は T から選択すること。それぞれの選択に関する詳細な 説明は以下の通り。 |
a には付け加える単一列のテーブルのファイル名を付けること。フ ァ イ ルは MGD77+ ファイルと同じ行数でなければならない。ファイルが 与えられないときは代わりに標準入力から読み込む。 c は既存のデータ又は補正及び標準場の公式から導かれる新しい列 を 作 る 。未補正水深から差し引かれたカーター補正については c を、 IGF の重力標準場(別名「正規重力」)については g を、 IGRF の全磁 力 標 準場については m を付けること。重力については航海の MGD77 ヘッダのパラメータ Gravity Theoretical Formula Code に基づい た 標 準場が選ばれる。これが設定されていないか無効のときはデフォル トで IGF 1980 になる。必要であれば 1 = Heiskanen 1924, 2 = International 1930, 3 = IGF1967, 又は 4 = IGF1980 のコードを付 けることによりこれを変更することができる。 d には最初の列に航跡に沿った距離があり次の列にデータ値がある 2 列 のテーブルのファイル名を付けること。ファイルが与えられないと きは代わりに標準入力から読み込む。 MGD77+ ファイルの距離と一 致 する行に新しい値が割り当てられ、その他の距離では NaN に設定され る。あるいは、代わりに大文字 D を与えると全ての行の距離において 列 から内挿する。距離の単位の選択については −N を、距離の計算方 法については −C を参照すること。 e はカレントディレクトリ又は $MGD77_HOME/E77 にある NGDC_ID.e77 と いう名前の mgd77sniffer から得られた e77 誤差/補正ログを見つ けようとする。このファイルは検証されヘッダの値を変更するのに 使 わ れ、ある列に対する系統的な補正(スケールやオフセット等)を特定 し、標準の MGD77 データセットの各データ列に対してビットフラ グ( 0 = 良い, 1 = 悪い )を持つ特別な列 flag を更新する。見つかった 固定補正項(調査機関が誤った単位を使ったため 0.1 あるいは 10 で スケールする必要があるときなど) は netCDF MGD77+ ファイルに属性 として書き込まれ、データが mgd77list により読み込まれるときに適 用 される。クロスオーバー解析により決められた一時的な補正はデー タファイルには保存されないが補正テーブルに残 さ れ る( 詳 細 は mgd77list を参照)。デフォルトでは、対応する調整が適用されている かどうかを e77 ファイルの各行の最初の文字( Y 又は N )から調べる 。 −Ae に以下の中から 1 つ以上の記号を追加することにより、この 動作を変更することができる。 H は Y/N に関わらず全てのヘッダ の 補正を適用し、 h は全てのヘッダの補正を無視する。 F は Y/N に関 わらず全ての固定された系統的なトレンド補正を適用し、 f はそれら を無視する。 n, v, s, 及び g はそれぞれ航路、データ値、データの 傾き、及びグリッドの比較に付属するビットフラグを無視する。ビ ッ トフラグに対して、 −Ae はファイルに存在する全てのビットフラグを 新しい値に置き換えることを意味し、 −A+e は新しいフラグと既存 の フラグを合成することを意味する。 g は 3 次補間法(但し −Q を参照)を使って MGD77+ ファイルが与える 航跡に沿って GMT の地理的な(経度、緯度)グリッドをサンプルする。 GMT のグリッドファイルの名前を付けること。 i は 3 次補間法(但し −Q を参照)を使って MGD77+ ファイルが与える 航跡に沿ってサンドウェル/スミスのメルカトル *.img グリッドを サ ン プルする。グリッド化データスケール(典型的には 1 又は 0.1 )、 IMG ファイルモード( 0-3 )、そして img グリッドファイル名を付 け ること。モードの説明は以下の通り。 (0) 全ての点のデータを返す、 拘束コードを含まない Img ファイル、 (1) 全ての点のデータを返 す 、 拘束コードを含む Img ファイル、 (2) 拘束された点ではデータ、 他の点では NaN を返す、拘束コードを含む Img ファイル、 (3) 拘束 された点では 1 、他の点では 0 を返す、拘束コードを含む Img ファ イル。 n には最初の列に行番号( 0 から nrows - 1 まで)があり次の列に デ ータ値がある 2 列のテーブルのファイル名を付けること。ファイルが 与えられないときは代わりに標準入力から読み込む。 MGD77+ ファ イ ル の行番号と一致する行に新しい値が割り当てられ、その他の行では NaN に設定される。 t には最初の列に航跡に沿った絶対時刻があり次の列にデータ値が あ る 2 列のテーブルのファイル名を付けること。ファイルが与えられな いときは代わりに標準入力から読み込む。 MGD77+ ファイルの時刻 と 一致する行に新しい値が割り当てられ、その他の時刻では NaN に設定 される。 |
−C |
1 文字のコードを付けて −Ad|D を使うときの航跡に沿った距離の 計算の手順を選択すること(選択する単位については −N を参照)。 |
f 平面地球距離。 |
−D |
MGD77+ ファイルから削除したい列の省略形のコンマ区切りのリス トを与えること。このオプションを新しいデータに置き換えるため に 使わないこと(代わりに −A+ を使うこと)。 netCDF ファイルから変数 を消去することはできないので削除される列を含まない新しいファ イ ル を作らなければならない。一度ファイルの作成に成功してから古い ファイルの名前を一時的に変更し、新しいファイルの名前を古いフ ァ イ ルの名前に変更し、そして古い、名前を変更されたファイルを消去 する。 |
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−E |
空の文字列を埋めるのに繰り返される 1 文字を与える。例 え ば ’9’ とすると "99999..." のような文字列になる[ 9 ]。 |
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−I |
ファイル情報に加えて拡張列に関する追加情報を指定しなければ ならない。選択したデータの短い ( 16 文字以下で、文字、数字、 又 は アンダースコアのみ使用可) 省略形、より説明的な名前、データ単 位、 netCDF ファイルに記録するのに使うデータ型を表す 1 文字のコ ード ( byte, short, float, int, double, 又は text )、データを選 んだ記録型により決まる範囲内に適合するようにするための任意の ス ケ ール及びオフセット、これらのデータが表現するものを記述した一 般的なコメント( < 128 文字)を指定すること。文字列のデータ型が選 択 されたときは −A の議論の各項の「値」は文字列データを参照する ので注意。更に、内挿に関する議論は適用されず NaN 値は「文字列無 し」の値となる (これが何であるかについては −E を参照)。複数の単 語については項の前後に引用符を配置すること(例 え ば "Corrected Depth" )。 |
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−N |
e ( メートル), k (km), m (マイル), 又は n (海里)を付けて −Ad|D を使うときに使われる距離の単位を指定すること[デフォルトは −Nk (km) ]。 |
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−Q |
高速モード。 3 次補間法[デフォルト]の代わりに 1 次補間法で 内挿する。オプションで、 0 <= value <= 1 の範囲の value を付 け ることができる。このパラメータは NaN 値の格子へどれだけ内挿範囲 を近づけるかを制御する。例えば、 value が 0.5 ならば NaN でない 格 子から NaN の格子までの 1/2 までは内挿される。あるいは、 0.1 ならばその約 90% まで、などとなる [デフォルトは 1 で、これは 近 接 す る 4 つの格子のいずれも NaN にはならないことを意味する]。 value が 0 ならば内挿しないで最も近い格子の値を返すだけである。 −Ag|i が選択されたときだけ関係する。 |
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−V |
冗長モードを選択する。標準エラー出力に経過報告を送る[デフォ ルトでは「黙って」実行する]。 |
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−bi |
バイナリ入力を選択する。単精度に対しては s を付けること [ デ フォルトは d (倍精度)]。大文字の S (又は D) にするとバイトス ワップを行う。これは −A オプションの一部において指定される 1 又 は 2 列のデータに適用される。バイナリ入力オプションは数値データ 列にのみ使用できる。 |
航海 01010047.nc 及び 01010008.nc に拡張データ列として Geosat/ERS-1 重 力 のバージョン 11.2 を付け加え、 2 バイト整数の mGal*10 単位で値を格納 する。 mgd77manage 01010047 01010008 −Ai10/1/grav.11.2.img −Isatgrav/"Geosat/ERS-1 gravity"/"mGal"/s/10/0/"Sandwell/Smith version 11.2" −V 航海 01010047.nc の地磁気データをフィルタし、 MGD77+ ファイルに与えられ た時刻へ内挿したものを浮動小数点型の拡張データ列として付け加える。 mgd77manage 01010047 −ATmymag.tm −Ifiltmag/"Intermediate-wavelength magnetic residuals"/"nTesla"/f/1/0/"Useful for looking for isochrons" −V 全 て の MGD77+ ファイルから既存の拡張列 satfaa, coastdist, 及び satvgg を削除する。 mgd77manage ‘cat allmgd77.lis‘ −Dsatfaa,coastdist,satvgg −V 全ての MGD77+ ファイルの補正 IGRF 標準場からなる 4 バイト浮動小数点の列 を作る。 mgd77manage ‘cat allmgd77.lis‘ −Acm −Iigrf/"IGRF reference field"/"nTesla"/f/1/0/"IGRF version 10 for 1990-2010" −V |
1. 序言 2. 導入 3. 変換 mgd77convert −Fa −Tc −V −Lwe+ ‘cat cruises.lis‘ > log.txt 冗長設定にすると確実に変換中の全ての問題を報告する。新しい *.nc ファ イ ル も 1 つ 以 上に分かれたサブディレクトリに置くことができ、これらも mgd77_paths.txt ファイルに挙げられているべきである。 *.nc ファイル用 の ディレクトリは *.mgd77 用のディレクトリよりも前に置くことを勧める。後で ある拡張を含むファイルのために検索範囲を限定したい場合は −I オプショ ン を使うべきである。 4. 新しい列の追加 5. 誤差要因 6. 誤差の発見 7. 誤差の修正 |
IGRF の 計 算 は イ ギリス地質調査所の Susan Macmillan により書かれた Fortran プログラムに基づき、 Joaquim Luis により f2c を使って C に変 換 され、 Paul Wessel により GMT の形式に修正された。 |
mgd77convert(l), mgd77list(l), mgd77info(l), mgd77sniffer(l) mgd77track(l) x2sys_init(l) |
Wessel, P., and W. H. F. Smith, 2005, The Generic Mapping
Tools (GMT) version 4.1 Technical Reference & Cookbook,
SOEST/NOAA. |