GRDTREND

grdtrend − グリッドファイルに多項式トレンドへの当てはめや除去を行う

grdtrend grdfile −Nn_model[r] [ −Ddiff.grd ] [ −Ttrend.grd ] [ −V ] [ −Wweight.grd ]

grdtrend は 2 次元グリッドファイルを読み込んでこのデータに[随意で重み付 きの]最小自乗法を用いて低次の多項式トレンドを当てはめる。トレンド曲面は 次のように定義される。

m1 + m2*x + m3*y + m4*x*y + m5*x*x + m6*y*y + m7*x*x*x + m8*x*x*y + m9*x*y*y + m10*y*y*y

ユーザは用いるモデルパラメータの数を −Nn_model で指定しなければならない 。すなわち、−N4 は 1 次元トレンド、−N6 は 2 次曲面、などと当てはめる 。 随意で、頑健な当てはめを実行するには −N オプションに r を付けること。こ の場合、このプログラムは外れ値に影響されにくい解に収束させるために頑 健 ス ケール推定に基づいてデータへの重み付けを繰り返す。これは広い曲面上の 局所的な山のような、平均がゼロにならない「残差」から「広域的な」場を 分 離するときに便利かもしれない。

データファイルに NaN に設定された値が含まれているときは、当てはめの際に 無視される。出力ファイルに書き出す場合は、これらも同じ位置で NaN になる 。

オプションフラグとそれに付属する引き数の間にスペースを入れないこと。

grdfile

2 次元バイナリグリッドファイルの名前。

−N

[r]n_model は当てはめるモデルパラメータの数を設定する。頑健 な当てはめをするには r を付けること。

オプションフラグとそれに付属する引き数の間にスペースを入れないこと。

−D

ファイル diff.grd に差(入力データ - トレンド)を書き出す。

−T

当てはめたトレンドをファイル trend.grd に書き出す。

−V

冗長モードを選択する。標準エラー出力に経過報告を送る[デフォ ルトでは「黙って」実行する]。

−W

もし weight.grd があれば、これを読み込んで重み付き最小自乗 問題を解くのに使われる [デフォルトは普通の最小自乗当てはめ]。頑 健 オプションが選択されているときは、頑健な当てはめに使われた重 みが weight.grd に書き出される。

x と y の領域は [-1, 1] にシフト及びスケールされ、基底関数はルジャン ド ル 多項式から作られる。これらには逆問題を解かなければならないから行列の 形であるという点において数値的な利点があり、また正確な解答を可能にし て いる。注: −V で表示されるモデルパラメータはルジャンドル多項式の係数であ る。これらは上に書かれた式の m#s とは数値的に等しくない。上の説明はユー ザ に −N を多項式の曲面の次元に合わせることを可能にするためのものである 。報告された係数を用いてトレンドを求める必要があれば grdmath を参照する こと。

hawaii_topo.grd か ら 平 面 ト レ ン ド を 除 去 し 、 そ の 結 果 を hawaii_residual.grd に書き出す。

grdtrend hawaii_topo.grd −N3 −Dhawaii_residual.grd

hawaii_topo.grd に 3 次曲面への頑健な当てはめを 行 い 、 そ の 結 果 を hawaii_trend.grd に、用いた重みを hawaii_weight.grd に書き出し、また途 中経過を報告させる。

grdtrend hawaii_topo.grd −N10r −Thawaii_trend.grd −Whawaii_weight.grd −V

GMT(l), grdfft(l), grdfilter(l)