grdhisteq − グリッドファイルに対するヒストグラム等化演算を行う |
grdhisteq in_grdfile [ −Gout_grdfile ] [ −Cn_cells ] [ −D ] [ −N[norm] ] [ −Q ] [ −V ] |
grdhisteq
は与えられたグリッドファイルを等しい面積に区分けするデータ
値 を ユーザが見つけやすいようにする。 grdhisteq の 1
つの一般的な用法は、
一種の画像のヒストグラム等化演算である。この応用において、ユーザが中
央 に
山を持つ平らな地形のグリッドファイルを持っていたとする。このファイル
に地形からの線形な投影によって( grdimage/grdview
を用いて)普通のモノ ク ロ
の陰影を着けると、画像の大部分が非常に暗くなり、山はほぼ真っ白になっ
てしまう。 grdhisteq
を使えばデータの範囲をそれぞれが等しい面積を 持 つ
n_cells
個のセグメントに分ける値のアスキーの一覧を標準出力に書き出すこ
とができる。 awk 又は makecpt
を用いてこの出力から cpt ファイルを作るこ とができる。この
cpt ファイルと grdimage を用いてグレースケールの全ての
段階が等しく現れるような画像を作ることができる。これに代わる方法につ
い ては grd2cpt を参照すること。 |
in_grdfile |
等化する 2 次元バイナリグリッドファイル。 |
−C |
作成するデータ範囲のセル(区域)の数を設定する。 |
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−D |
レベル情報を標準出力にダンプする。 |
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−G |
出力 2 次元グリッドファイルの名前。 −N のみに用いられる。 |
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−N |
ガウス出力。 −G とともに用いると標準正規スコアの出力グリッ ドファイルを作る。スコアを <-1,+1> の範囲にするには norm を付け ること[デフォルトは標準正規スコア]。 |
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−Q |
2 次の強度スケーリングを使う[デフォルトは 1 次]。 |
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−V |
冗長モードを選択する。標準エラー出力に経過報告を送る[デフォ ルトでは「黙って」実行する]。 |
ファイル heights.grd を面積の等しい 16 区域に分割する高さの間隔を見つけ る。 grdhisteq heights.grd −C16 −D > levels.d フ ァ イ ル raw_intens.grd の うまく分布していない強度を grdimage や grdview での利用に適した分布にする。 grdhisteq raw_intens.grd −Gsmooth_intens.grd −N −V |
grdhisteq を grdimage や grdview で勾配に陰影を着けるためのガウス出力を 作るのに使うとき、次のことに留意するべきである。出力は [-x, x] の範囲に なり、ここで x は入力グリッドファイルのデータの数 (nx * ny) と累積ガ ウ ス分布 F(x) に基づいている。すなわち、 N = nx * ny とすると、 x は F(x) = (N - 1 + 0.5)/N となるように調整される。標準正規分布のおよそ 68% の値 が +/-1 の範囲内になるので、これは出力グリッドファイルに適合する。しか し N が非常に大きいときは、 x が 4 より大きくなることがある。そのため、 grdimage プログラムを用いて勾配を [-1, 1] の範囲にクリップすると、デー タの 68% では正しい陰影を得るのに対し、 16% は -1 に、 16% は +1 にクリ ッ プされてしまう。これにより画像が明るくなり過ぎたり暗くなり過ぎたりす るときは、 grdhisteq の出力に対して grdmath を用いてスケールし 直 し 、 1.0 より小さな数を掛けて値の範囲を縮め、画像の 68% 以上が [-1, 1] の範 囲に入るようにするべきである。その代わりに、 −N に規格化因子を与える と いう方法もある。 |
gmtdefaults(l), GMT(l), grd2cpt(l), grdgradient(l), grdimage(l), grdmath(l), grdview(l), makecpt(l) |