名前
grdview - 2-D のグリッドファイルから 3-D の遠近法のモノクロ
またはカラーの図、またはメッシュを作ります
概要
grdview relief_file -Jparameters [ -Btickinfo ] [-Ccpt-
file] [ -Eview_az/view_el ] [ -Gdrapefile] [ -Iintensfile]
[ -K ] [ -L[flags] ] [ -Nlevel[/r/g/b]] [ -O ] [ -P ] [
-Qtype ] [ -Rwest/east/south/north/zmin/zmax[r] ] [
-Ssmooth ] [ -T[s] ] [ -U[/dx/dy/][label] ] [ -V ] [
-Wtype/pen ] [ -Xx-shift ] [ -Yy-shift ] [ -Zzlevel ] [
-ccopies ]
記述
grdview は 2-D のグリッドファイルを読んで、メッシュ、カラ
ーまたはグレーで塗られた多角形の面の集合、またはこの多角形
をラスター画像に走査線変換した 3-D の遠近図を作成します。
オプションとして、表面にデータセットをドレープ(装飾)した
り、コンターを引いたり、別のグリッドファイルにより与えられ
る強度を元に人工的な光線を当てたりすることができます。
relief_file
図の元になる 2-D のグリッドデータ(表面の形状)。
-J マップの投影法を選択します。スケールは UNIT/degree 、
1:xxxxx 、または UNIT 単位の幅 (オプションを大文字に
する) で指定します。 UNIT は .gmtdefaults で設定した
MEASURE_UNIT に依存して cm 、 inch 、または m になり
ますが、 c 、 i 、または m を scale/width の値に付け
加えることによりコマンドラインで変更することができます。
円筒図法:
-Jclon0/lat0/scale (カッシーニ)
-Jjlon0/scale (ミラー)
-Jmscale (メルカトル - 投影中心はグリニッジ子午線と赤道)
-Jmlon0/lat0/scale (メルカトル - 投影中心は自分で設定)
-Joalon0/lat0/azimuth/scale (斜めメルカトル -
投影中心と角度を設定)
-Joblon0/lat0/lon1/lat1/scale (斜めメルカトル -
2点を設定)
-Joclon0/lat0/lonp/latp/scale (斜めメルカトル -
中心点と極を設定)
-Jqlon0/scale (等距円筒図法(Plate Carree))
-Jtlon0/scale (TM - 横メルカトル、赤道を y = 0 とする)
-Jtlon0/lat0/scale (TM - 横メルカトル、
原点は自分で設定)
-Juzone/scale (UTM - ユニバーサル横メルカトル)
-Jylon0/lats/scale (基本円筒図法)
方位図法:
-Jalon0/lat0/scale (ランベルト正積方位)
-Jelon0/lat0/scale (正距方位)
-Jflon0/lat0/horizon/scale (心射)
-Jglon0/lat0/scale (正射)
-Jslon0/lat0/[slat/]scale (一般平射)
円錐図法:
-Jblon0/lat0/lat1/lat2/scale (アルベルス正積円錐)
-Jdlon0/lat0/lat1/lat2/scale (正距円錐)
-Jllon0/lat0/lat1/lat2/scale (ランベルト正角円錐)
様々な図法:
-Jhlon0/scale (ハンメル)
-Jilon0/scale (正弦曲線=サンソン)
-Jk[f|s]lon0/scale (エッケルト IV (f) および VI (s))
-Jnlon0/scale (ロビンソン)
-Jrlon0/scale (ヴィンケル第3式)
-Jvlon0/scale (ファン・デア・グリンテン)
-Jwlon0/scale (モルワイデ)
非地理的図法:
-Jp[a]scale[/origin] (極 (theta,r) 座標、
随意で a を付け方向、オフセットの角度を設定 [0])
-Jxx-scale[l|ppow][/y-scale[l|ppow]] (線形、対数、
指数スケーリング)
詳細は psbasemap のマニュアルページにあります。
-Jz 鉛直方向のスケールを設定します(3-D マップ用)。設定
方法は -Jx と同じです。
オプション
オプションフラッグと関連する引数の間に空白は入りません。
-B マップの縁のティックマークを設定します。詳細は
psbasemap を参照してください。
-C カラーパレットファイルの名前です。 (1) コンター付き
のメッシュ図を作成するとき(-Qm)や、 (2) モノクロま
たはカラーの遠近図を作成するとき(-Qs または -Qi)に
はこのオプションをつけなければなりません。 -Qs の場
合: red = - を設定することによりスキップする z 断面
を特定することができます; パターンを使いたいときは
red = P|pdpi/pattern[:Fr/g/b[Br/g/b]] とします。
-E 視点の方位角と高度を設定します[デフォルトは180/90]。
-G relief_file で与えられる形状の表面に drapefile の画
像をドレープします。[デフォルトでは relief_file が使
われます]。 -Jz と -N は常に relief_file を参照する
ことに注意してください。 drapefile は色に関する情報
だけを与えます。
-I (-1,+1)の範囲の強度が入ったグリッドファイルの名前を
与えます[デフォルトでは陰影はつきません]。
-K さらに PostScript コードが後に続きます[デフォルトで
はプロットシステムを終了します]。
-L 境界条件を flags で指定します。これを x または y ま
たは xy とすると x または y またはその両方に関してデ
ータが周期性を持つことを示します。あるいは flags を
g とすると地理的な条件であることを示します(x と y は
経度と緯度です)。[デフォルトでは"自然"境界条件となり
ます(縁に垂直な成分の2階偏微分がゼロ)。] flags がな
いときでドレーピングをするときは、デフォルトのバイ
キュービックでなくバイリニアでリサンプルされます。
-N このオプションで指定した高さ z に平面を入れます。
もし r/g/b が与えられていれば、その平面とデータの
間の空間はその色で塗りつぶされます。
-O 上書きプロットモードを選択します[デフォルトでは新
しいプロットシステムに初期化します]。
-P ポートレート描画モードを選択します[GMTのデフォル
トはランドスケープです。これを変更するには
gmtdefaults を参照してください]。
-R west, east, south, north は興味のある領域を特定し
ます。度と分[と秒]で境界を特定するには、dd:mm[:ss]
のフォーマットを使ってください。wesnの代わりに左下
と右上のマップ座標を使うときは r を付け加えてくださ
い。このオプションは 3-D の軸の範囲を指定するのにも
使えます[デフォルトでは relief_file で与えられる範
囲]。図と軸の間にゆとりを持たせるためにより大きな
w/e/s/n 領域を設定することもできます。 relief_file
で指定された領域よりも小さな領域を設定するとグリッド
のサブセットになります。
-Q 以下の3つの方法から1つを選んでください: 1. メッシュ
図を作成するには m を選びます[デフォルト]。 /r/g/b
を付けるとその色のメッシュになります[白]。 2. 表面
だけを描くには s を選びます。さらに m を付けるとそ
の表面上にメッシュラインが入ります。 3. 画像を描く
には i を選びます。オプションとして有効な dpi 解像度
を付け加えることができます[100]。これらのどの選択肢
についても、 g を付けるとモノクロ画像になります。こ
のときカラー画像は(テレビジョンの)YIQ 変換によりグ
レースケール画像になります。
-S コンターをプロットする前に滑らかにします( grdcontour
参照) [デフォルトでは行われません]。
-T 内挿なしで図を描画します。この場合、各ノードに中心
を置いたタイルは個別に多角形に変換されて描かれます。
s を付けると z = NaN のノードはスキップされます。
このオプションは内挿が無意味な分類データに有用です。
-U 図に Unix システムのタイムスタンプを入れます。図の
左下隅に対するスタンプの左下隅の位置を決めることが
できます。随意でラベル、または c (コマンド文字列を
プロットします。)を付け加えることができます。 GMT
のパラメータ UNIX_TIME と UNIX_TIME_POS は外見に影
響を及ぼします; 詳細は gmtdefaults のマニュアルペ
ージを参照してください。
-V 冗長モードを選択します。標準エラー出力に経過報告を
送ります[デフォルトでは"静かに"走ります]。
-Wc 表面またはメッシュ上にコンターの線を引きます(画像上
にはできません)。コンターのペン属性を付け加えて指定
します[デフォルト: width = 3, color = 0/0/0, texture
= solid]。
-Wm メッシュに使われるペン属性を設定します[デフォルト:
width = 1, color = 0/0/0, texture = solid]。メッ
シュ線を引くには -Qm または -Qsm も設定する必要があ
ります。
-X -Y 図の原点を (x-shift,y-shift) だけ動かします。値の
前に a を付けると絶対座標を表します; デフォルト
(r) で図の原点が元に戻ります。
-Z ベースマップの z の水準を設定します[0]。
-c 図のコピー枚数を指定します。[デフォルトは1]
用例
ファイル hawaii_grav.grd からメッシュプロットを作成します。
そこにカラーパレットファイル hawaii.cpt で与えられるコンター
を引き、1.5cm/度のスケールを持ち基準平行線を18度と24度にとっ
たランベルト図法の地図に、鉛直スケールを20mgal/cmにして、
南西方向、30度の高度から見下ろすような図を描くには次のよう
にします。
grdview hawaii_grav.grd -Jl18/24/1.5c -Chawaii.cpt
-Jz0.05c -Qm -N-100 -E225/30 -Wc > hawaii_grav_image.ps
グリッドデータセット image.grd を元に、カラーパレットファ
イル color.rgb を用いて、10 cm/x-unit の線形スケールでティッ
クマークは 5 units 間隔とし、強度はファイル intens.grd で与
え、南東から見た陰影付きカラー遠近図を作成するには、次のよう
にします。
grdview image.grd -Jx10.0c -Ccolor.rgb -Qs -E135/30 -Iin-
tens.grd > image3D.ps
同じ図をラスターリングオプション dpi = 50 を用いて描くには
次のようにします。
grdview image.grd -Jx10.0c -Ccolor.rgb -Qi50 -E135/30
-Iintens.grd > image3D.ps
カラーの PostScript の遠近図を、グリッドデータセット
magnetics.grd から作成します。カラーパレットファイル
mag_intens.cpt を用い、それをファイル topography.grd で与え
られる地形の表面にドレープし、幅6インチのメルカトル図に1度間
隔のティックマークを付け、ファイル topo_intens.grd で与えら
れる強度を用いて陰影を付け、南東から見た図にします。
grdview topography.grd -JM6i -Gmagnetics.grd
-Cmag_intens.cpt -Qs -E140/30 -Itopo_intens.grd >
draped3D.ps
バグ
-Qs オプションについて: PostScript には多角形の内部で色を
滑らかに変化させる方法がないので、色は多角形の間で変化させ
ることしかできません。この方法で滑らかな図を作成するには、
grdsample を用いてグリッドファイルを細かくするか、
surface や nearneighbor のようなグリッド生成プログラムを
実行する際により細かいグリッドにすると良いでしょう。不幸な
ことに、この方法は巨大な PostScript ファイルを作り出してし
まいます。その代わりに、 -Qi オプションを使って、走査線変
換で多角形を画像化しその中にバイリニアまたはバイキュービック
の連続的な色の変化を作り出すこともできます。
関連事項
gmt(l), grdcontour(l), grdimage(l), nearneighbor(l),
psbasemap(l), pscontour(l), pstext(l), surface(l)
1 Oct 2002 GRDVIEW(l)
Man(1) output converted with
man2html